前回からまた時間が経ってしまいました・・・。筆まめではないので申し訳ないです。
あと2回でまとめることにして頑張ります!
さて、計画は何とかまとまり、設備は整えることができました。難しかったのは製麺です。
会社では事業化の2年ほど前から冷凍そばを数種類買っていました。いずれ事業やりたいなーと思っており、自分で食べたり従業員へのお歳暮にしたり。冷凍生麺タイプで二八では無いけど、普通に旨いのはわかっていました。
岩城地区のそばの生産量はそれほど多くはなく、この生産量で事業を軌道に乗せるには、万人受けするけど比較的価格の高い二八蕎麦にすること、ギフト販売に力を注ぐことが重要ではないかと考えていました。また、製品の品質を一定にするには人材よりも機械化が必要と考え、製麺機の導入を計画しました。(そばは好きだけど、これから手打ち職人に習うのはきつですし・・・)
いくつかの機械の説明を受ける中で、ピンときたのが「さぬき製麺」の機械でした。全て機械が行うわけでは無く人の手が入る工程があるのですが、まさに手打ちアシスト機械!メーカーの説明によると、手打ちの製法を再現した設計で初心者でも本格的なそばを打てるとのこと。10割もできますよ、とも。なるほど、なるほどと感心し購入を決意!
2023年秋から製麺指導を受けました。
しかし、
難しい! 難しいなんてもんじゃない。全然簡単じゃないじゃーん!
メーカーに指導してもらったときは、できあがりに感動したけど、いざ茹でてみたら最悪なんです。味は風味があって最高なのですが、食感がボロボロ・・・。2:8どころか5:5でも満足につながらない。最初は、秋田県産小麦粉を使用して、そば粉と小麦粉だけでチャレンジしていましたが、なかなか良くならない。しかも冷凍するとさらにダメダメで。
買っていたあの冷凍そばはどうやっているのだ??
僕たちは専門家の助言を乞うことにして、恥を覚悟で聞きまくりました。もう皆さん色々アドバイスをくれまして。K先生(あえて先生と呼んでいます笑)には製麺所で直々に指導してもらいました。そば粉についても勉強して、どの粉がつながりやすいかも理解できるようになりました。(説明は省きますが更科なんて難しいのですよ!)
ようやく、原材料の配合と作業工程が決定し、岩城産の冷凍二八そばが完成したわけです。細かい修正点はこれからも出てくるのですが、初心者でも立派な製品を作ることができます。これまででスタッフ4人が製麺を行っていますが、皆あっという間にコツをつかんで製麺できます。スタッフは、水の加減と手打ち工程が慣れるまで難しいけど、出来上がりに感動すると話しています。
製麺の度に試食し、試食をお裾分けしてきました。当初は出来の悪いそばだったかもしれません。岩城のそば生産者へが集まる機会に試食で提供した際には、全てボロボロになりとても恥ずかしい思いもしました。生産者の皆様には、味は良いから頑張れ!と、農協の方にも温かい言葉で励まして頂き涙が出そうな思いもしました。
今ではビックリするくらい本格的な蕎麦になりました。口々に言われるのは、「想像以上に美味しい!」「これが冷凍!?」「なんで他より美味しいのだろ?」と嬉しいお言葉ばかりです。
おそらくですが、粉の挽きたて、製麺したてを真空・冷凍処理しているのが良いのかなと。あとはスタッフの真面目さ、これに尽きます。真剣に向き合ってくれていますから!
あとは売るだけ!!
というわけで次回で最後にします。