前回の続きです。
就農してからこの事業計画に取り組んでいたのですが、
平成26年2月時点で農地一時転用許可件数は、24県69件でした。
栽培作物は、センリョウ・薬草・水稲など。
実は椎茸をやっている事業者も存在していました。
ちなみに、秋田県では1件も許可が無い状況でした。
弊社では、高圧連係(50kW以上)で原木椎茸栽培用の
ソーラーシェアリングでは全国初を目指そう!と意気込みました。
当然ですよね!こういう事業は最初にやったもん勝ちですから!
ましてや、他の農作物に比べ『理にかなっている』農作物ですから。
ところが、いきなり大きな壁にぶつかってしまいました。
建設コストが通常の太陽光発電よりも莫大にかかるのです。
どこから見積もりを取ってもコストは下がらない・・・。
当然ながら、その当時は営農型の架台の需要なんて少なかったのです。
ましてや、秋田県では理解のあるけど、施工した経験が無い人ばかりでした。
金融機関に相談しても、事業規模が大きすぎると難色を示され頭を悩ませていました。
ただ、そんな中でも業者さんや農業委員会の方は一生懸命協力してくれました。
なにせ県内初ですから!皆やる気がありましたね~!
そこで、私は補助事業と借入利息軽減に挑みました。
『ものづくり補助金』と『経営革新計画』です。
どちらも資料作成は疲れました。
日中農作業をして、夜中までパソコンに向かう日々・・・。
不思議と嫌では無かったのですが、まあ疲れました。
結果、経営革新計画は承認を受けたものの、ものづくり補助金は
2回応募して2回とも落ちるという・・・笑。
ショックでしたね~。さすがに・・・。
経営革新も結果的には、直接的に優位に働くことは無かったですし・・・。
でも、平成26年~27年の2年間はひたすら事業計画を練ったことで、
自分自身とても身になりました。
毎日のように情報収集、分析、計画の修正をしていた気がします。
原木椎茸に関わること、再生可能エネルギーに関わること、
経営の課題などを必死になって頭に入れることで、少し成長できたかなと、
今は感じることができます。
逆に農作業には身が入らない1~2年だったかもしれません(笑)
平成27年には、全国的な太陽光発電所の予想を超える建設に伴い、
電力が買取を制限したり、規制を設けたり、一気に下降線になった年でしたね~。
太陽光発電に対する世間の目は冷たいものになってしまいました。
もう事業性は無いんじゃないかと・・・。
弊社では動きが早かったので、経済産業省の設備認定は取得しており、
固定買取価格は32円となっていましたが、金融機関によっては、
審査すら難色を示すほど、この業界の先行きは不安がられていました。
(弊社の事業規模と、設備投資額に差があったことも原因だと思いますが)
この間、原木椎茸栽培のソーラーシェアリングは、他県でもチラホラ見られるようになりました。
秋田県でも低圧連係ではありますが、事業を開始したと話を聞きました。
全国的には高圧連係による原木椎茸栽培用の施設も完成していました。
全国初どころか、秋田県初のソーラーシェアリングという目標すら達成できなくなった訳です・・・。
そんな中、発案から3年以上が経過した平成28年秋にあることを思いつきました!
今となれば、よく考えたなと自画自賛したくなります。
それはね・・・、
次回へ続きます。